植物は太陽光を利用して、二酸化炭素と水から一見いとも簡単に糖を生成しています。しかし、この反応は一つの反応ではなく、2段階の光反応(二酸化炭素の酸化還元、水の酸化分解)を巧みに利用しており、人工的に行おうとする研究が古くから進められているものの、実現していません。その一方で、地球温暖化の見地から温暖化ガスとされる二酸化炭素を減少させるべく、有効成分への変換も試みられています。
特許情報から見る 二酸化炭素の還元反応の全体俯瞰
人工光合成の第一段階である二酸化炭素の還元反応に注目し、最近の特許情報から全体像をを俯瞰しました。水の分解で得た電子を使って二酸化炭素の還元をするものが多く、人工光合成と自然界の光合成とでは順番が逆かもしれません。下の図は、放射状に技術的着眼点(アングル)を整理した技術俯瞰図(ガイドマップ)です。
大きく電気化学的反応と化学的反応に分けられ、電気化学的反応では電源として光電変換素子等の光を利用するものと、光を利用しない一般の電源を利用するものとに分けられます。さらには、光電変換素子等と還元電極が一体化されているものと、電源が別途設置されるものとに分けられます。
具体的な特許情報の例
技術的着眼点(アングル)ごとに代表的な特許情報を選び、発明の技術的内容を最もよく表す図面を選びました。
光電変換還元電極
独立還元電極(光起電力を利用)
独立還元電極(光起電力を利用しない)
電気化学的還元触媒
化学的還元触媒(光利用あり)
化学的還元触媒(光利用なし)
その他
ネオテクロジーでは、人工光合成における二酸化炭素の還元について、最新の特許情報から全体像を俯瞰したパテントガイドブックを発刊しました。最新の人工光合成の酸化還元反応の最先端の全体像の俯瞰にご活用ください。 なお、本書の姉妹編として、人工光合成の酸化電極側、つまり、水の分解等を調査した「人工光合成 水の酸化分解」の発刊を予定しています。どうぞご期待ください。
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