用途展開を視野に入れた素材開発のA 社。早期段階から無駄な開発を避けるため、邪魔な先行特許(地雷)を調べ、知財と技術者が協力する今後の開発路線を確認したい。
しかし、IPC は化学C 分野から物理G、電子H の広い分野まで多岐にわたる。代案としてF タームでの絞込みも検討したが、ケリ落しが生じてしまう。IPC やキーワードでの従来の絞り込み手法では対応できない。川下・川上をにらんだ広範囲な視野で、公開特許出願日遡及7 年、登録特許出願日遡及20 年で検索すると結果的に1 万4 千件もの特許情報を半月間で調査しないとならない。
<課題>・1 万4 千件を半月間で調査する
技術と知財との連係を重視する特許調査スタイル
①パイロット作業(知財+技術者+ネオテクノロジー)
ネオテクノロジーがパイロット(水先案内)となる特許カード*を200 枚程度用意。お客様企業の知財担当と開発技術者にご協力をいただき、特許カードを活用して調査観点、区分方法などを具体例で摺り合わせ、検索式の設定や調査の作戦立てを検討しました。*特許カードは、代表的な書誌と発明情報を掲載した手のひらサイズの当社独自の情報カードです。
②調査作業(ネオテクノロジー+知財)
特許情報の検索と査読作業に入りました。必要に応じてお客様の知財担当と中間打ち合わせを行い、検索式の修正や区分・ノイズ判断基準などの修正を行いました。適正な準備作業とネオテクノロジーの査読スキル*によって1 万4 千件の特許情報を一週間で処理することができました。*当社の独自開発したPALS system や特許カードを用いて専門スタッフが技術的視野で調査します。
③検討会 (技術者+知財+ネオテクノロジー)
技術者の目で邪魔な先行特許(地雷)を見つけ、開発路線の確認を行いました。1 万4 千件の特許情報を調べ、約1 千件の要注意情報を検討会で討議しました。注目特許配置図(特許マップ)では技術者がいろいろな考え方を見直し、競合動向を見ながら注目特許約40 件を抽出して邪魔な地雷約10 件をマークしました。重要テーマ俯瞰図(特許マップ)では開発路線の骨格となる重要テーマを俯瞰しました。
<A社の声>
・事前準備の的確さにより短期間で膨大な量の特許調査ができた
・技術と知財が連係する開発路線の継続と一段の連係強化を再確認できた
技術開発のスピードが加速し、開発期間が短期化する中で、独創的な研究開発テーマをいかに見出すかが企業の競争力を左右するといえるでしょう。そのためには、研究開発の早い段階から自他の特許環境を探り、開発路線の方向性を探る特許調査が欠かせません。
ネオテクノロジーは「特許と技術の連係」を重視し、お客様企業の特許担当者と開発技術者の双方にご満足いただける新しいスタイルの特許調査で好評をいただいています。
弊社では、これから市場が拡大するであろう技術に注目し、その技術全体が俯瞰・把握しやすい各種特許調査レポートを出版しています。技術者のみならず知財担当者、製品開発の企画担当者にも役立つ各種レポートを、新分野参入の指針としてお試しください。
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