自然界にない負の誘電率/負の透磁率と持つメタマテリアルは、電磁波を吸収する、アンテナを薄層化できる、さらには反射・透過方向をダイナミックに変えることができるといった特性を持つため、次世代無線通信を切り拓くキー材料として開発が進められています。音響波の世界でも、負の密度/負の弾性率を人工的に設計して実現できれば、同じような機能・特性が期待できます。
また、軽くて薄い防音・遮音材や吸音・消音機能を発揮するメタマテリアルは建築や車両資材として開発が進められています。しかし、音響メタマテリアルの本領はこれに留まりません。薄型音響レンズ実現したり、任意の方向に反射させたり、ビームフォーミングしたり、増幅させたり、音波を自在に操ることができるようになります。可聴音だけでなく、低周波数の振動あるいは超音波を制御することができます。
格子振動に対するメタマテリアル(フォノニック)や熱膨張のない材料や負のポアソン比を有する機械的メタマテリアルまで視野を広げると、さらに広い世界が見えてきます。
■調査対象技術
本ダイナミックマップでは、発明の特徴が音響波や構造体の振動を制御する人工材料(メタマテリアル)である特許情報を調査の対象としました。
可聴音領域だけでなく、構造物の振動といった低周波から、超音波といった高周波まで、広い周波数範囲を対象としています。空気中の波動だけでなく、固体の中の弾性波も含まれていますし、格子振動といった極めて高い周波数の技術も含まれます。また、厳密には音響波動ではありませんが、変形自在なソフトデバイスや熱膨張のない部材といった機械的メタマテリアルも含めました。
ただし、電磁波あるいは光波に対するメタマテリアルは対象としていません。明らかなノイズ情報も対象外です。
■技術と企業の全体像を俯瞰できるダイナミックマップ
本ダイナミックマップは、タイトルテーマ技術に関する特許情報の調査結果を、技術分類ごとに分けた技術側と出願上位10社までの企業側の2軸から閲覧することができる電子版特許調査報告書です。『技術側』では出願件数推移グラフや技術の企業シェア等を掲載し、『企業側』では出願内容を技術分類ごとに分けたレーダーチャートや発明者リスト、共同出願人リスト等を掲載しています。
特許調査、技術動向把握、事業経営企画のための特許調査資料としてご利用ください。
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■WEB試読サービス
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音響メタマテリアル
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