赤外線センサは対象物から放射される赤外線を、または対象物に赤外線を照射して反射あるいは透過する赤外線を検出して、対象物の存在や形状あるいは特性を検知するセンサです。温度センサ、ガスセンサ、人感センサ、車載障害物センサなどに応用され注目されています。検出デバイスとしては、赤外線により励起された半導体中の電子・正孔対を電流として検出する量子型と、赤外線吸収による温度上昇を焦電効果や熱電効果、抵抗変化などで検出する熱型に大別されます。検出感度を上げることができるグラフェンなどのカーボン系材料も注目されています。熱絶縁を高めるフォノニック結晶や中空構造などのデバイス構造や実装技術も重要です。また、特定の赤外線を吸収・透過するカラーフィルタなどの材料も盛んに検討されています。
本ガイドブックでは、発明の特徴が赤外線センサである特許情報を調査の対象としました。カラーフィルタなどの材料技術、量子型や熱型あるいはカーボン系材料を用いた赤外線検出デバイス、フォノニックや中空などの断熱構造や実装技術、ガスセンサや障害物センサなどの応用技術といった幅広い技術を調査の対象としています。なお、LiDARについては、赤外線センサの一種ではありますが、本ガイドブックの対象外としています。また、単なる拡張記載の特許情報や明らかなノイズ情報も対象外としています。
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