メタサーフェスは２次元のメタマテリアルで、波長より小さな構造物を規則的に２次元配列した人工材料であり、負の屈折率など自然界にはない特性を発揮します。電磁波のアンテナ／レンズを薄層化する、あるいは反射・透過方向を動的に制御するといった機能を有することができます。例えば、5G/6G無線通信では直進の高いミリ波／テラヘルツ波の利用が進められており、障害物により電波の届かない陰の部分が増えると懸念されています。そこで、陰の部分の無線端末の移動に合わせて電波を届ける動的反射板RISの開発が進められています。
　また、光の領域では、AR/VRディスプレイやイメージセンサ、さらには光通信用部品の小型・薄層化のキー材料としても期待されています。
 
■調査対象技術
本書では、発明の特徴が電磁波領域の2次元メタマテリアル（メタサーフェス）である特許情報を調査の対象としました。マイクロ波／ミリ波／テラヘルツ波の電波（RF）、および赤外線／可視光／紫外線の光波といった幅広い波長領域の電磁波を対象としています。電波関係では動的あるいは静的な反射・透過板やアンテナ応用を、光波関係ではディスプレイやセンサ、その他光デバイス応用をと、各種用途を中心に分類整理しています。メタサーフェスの構造や材料、製造技術に関する特許技術情報も含んでおり、それぞれ主たる用途のところに分類しています。
　なお、音響波関係は含まれていません。また、単なる拡張記載や明らかなノイズ情報は対象外としています。
 
■最新の特許情報を俯瞰する「パテントガイドブック」
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