バイオテクノロジーやコンピュータシステムの技術発展に伴い、がんの超早期診断・治療への取り組みが活発化しています。早期のステージでがんを発見し、個々のがん患者の遺伝子レベルに合わせたよりきめ細かなオーダーメイド治療へと繋がる可能性があり、今後のさらなる発展が期待されています。
本シリーズは、最近の特許情報から次世代がん診断・治療の最先端技術に関する様々な技術テーマを取り上げ、各技術テーマについて全体像を俯瞰するものです。特許情報は世界中の叡智が集まる知恵の宝庫です。ネオテクノロジーの専門技術スタッフが、読者である研究者の皆様に目を通していただきたい特許情報だけを厳選してお届けします。
第一弾として、がん診断技術を取り上げました。miRNAによるがんの分子診断とイメージング、がんの診断マーカー、がん診断機器の3つの技術テーマに分け、それぞれの技術テーマについて全体像を俯瞰しています。
本書はがん診断マーカーに着目し、DNA、RNA、蛋白質・ペプチド、糖鎖および脂質その他の5つに区分けして研究者が見ておくべき特許情報69件を厳選しました。がん診断マーカーとしてDNAの変異や同定で診断する方法、RNAの発現・検出で診断する方法、そして蛋白質・ペプチドを分析して解析する診断方法が急速な発展を遂げています。また、糖鎖や脂質等を解析することによって、微量の血液や尿、唾液といった採取しやすいサンプルから迅速解析できる方法が開発されてきています。さらに、がんの臭いから分析するといった方法も出てきています。このような技術の進展により、早期がんの診断や治療効果、予後に関する診断もできるようになる可能性が推測されます。本書は、最新のがん診断マーカーの全体動向を知る情報として、また、新しい診断方法開発のための具体的なテーマを考えるヒント等としてご利用いただくことができます。
がん診断マーカーの最新技術
¥88,000価格
パテントガイドブック