2022年6月~7月発行分の特許情報です
健康な生活は長寿社会の基本です。
しかし年齢とともに身体の動きが衰え、筋力の低下による転倒や生活の不自由さが生まれるなど、健康な生活を送るためには「足」の健康を守ることが大切です。たとえば足の機能が低下し歩くことが面倒になると、筋肉は弱っていきます。その状態が長引けば、足だけでなく身体全体の健康が損なわれていく可能性も高まります。
近年、センサや通信技術を活用することにより、歩行動作や足の状況を把握することができるようになっており、最近ではスマートフォンと連動する「スマートスニーカー」や「スマートシューズ」、「スマートインソール」などが話題となっています。高齢者だけでなく、日常生活の中で足のケアを行うことが大切です。また、足の健康はこれからの新しいビジネスやサービスにつながることでしょう。
本企画では、足や靴に関わる情報を抽出し、未病または治療などの健康に役立てる技術を取り上げました。具体的には、センサが内蔵された靴や靴下、インソール、足や歩行状態を計測するセンシング・ウェアラブルデバイスやカメラシステム、歩行状態に応じて歩行のアシストをするシステム、高齢者のフレイル検出などに関する技術を取り上げます。ひとの健康増進や身体能力向上という観点では、スポーツやトレーニングとの関わりも広く含めています。
1.足のデータ
センサが内蔵された靴や靴下、インソール、マット、カメラシステムなどから、足に関わる情報を検出する技術に特徴がある特許情報を取り上げます。
2.歩行分析・モニタリング
ひとの歩行状態を分析したり、モニタリングしたりする技術に特徴がある特許情報を取り上げます。
3.健康モニタリング
歩行状態から、ひとの健康状態を判定する技術に特徴がある特許情報を取り上げます。日常生活の上での未病に関する特許情報も含みます。
4.高齢者の健康
フレイル状態の判定や高齢者の転倒等の運動機能の判定などに特徴がある特許情報を取り上げます。認知症や脳卒中など高齢者に見られる症状の未病に関する特許情報も含めます。
5.リハビリサポート
リハビリ歩行のサポートや、疲労度を検出する支援ロボットなどに特徴がある特許情報を取り上げます。身体能力を向上させるためのスポーツトレーニング管理等に特徴がある特許情報も含めます。
6.その他
上記分類に属さない足と靴のデータを医療やヘルスケアに用いる特許情報を取り上げました。
7.参考情報
足のデータを用いるが、健康やヘルスケアと関係しないなど、上記分類には該当しないが、技術的に参考例としておきたい特許情報等を取り上げました。例えば、足データを用いて、個人に最適なカスタマイズされた靴を製作する技術や、個人の足の状態に応じて自動で靴紐を締める緩める技術などを含みます。