組織工学的手法により生体組織を作製するために、幹細胞、骨細胞等の支持体として、三次元細胞培養等に適した足場材料(担体)が用いられています。
このような足場材料には、生体親和性、生体吸収性、足場材料の形状(多孔質やファイバー等の形やその大きさなど)等の条件が必要です。
本書では、培養細胞を、形状を保持した状態で増殖、および移植可能とする等の機能を有する新しい素材や生体内に取り入れるインプラント素材など、または足場材料を用いた細胞培養方法や足場材料を含む培養担体の製造方法等を広く取り上げました。
◆最近の傾向や注目ポイント◆
再生医療の進展にともない、3次元の足場材料をインプラント素材として利用する動きが進んでいます。 例えば、軟骨細胞の場合、コラーゲン、ヒアルロン酸およびプロテオグリカンの3次元マトリックス構造の中で増殖することが知られています。このような増殖する細胞のための再生足場となるマトリックス構造を取る高分子ゲル化剤を患部に注入することによって軟骨を再生させて関節を治療する技術も進みつつあり、今後のさらなる発展が期待されます。
本書では、新しい足場素材開発の全体の動向を知る情報として、また、新しい足場素材の開発のための具体的なテーマを考えるヒント等としてご利用ください。
細胞培養の足場材料
¥198,000価格
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