■調査対象技術
熱電変換は、温度差から電気を取り出す直接電力変換だけに、熱電変換材料の性能指数ZTがカギを握ります。このガイドブックは、熱電変換の性能指数ZTに挑む最近の材料開発最前線を最新の特許情報から俯瞰しました。
最近、自動車や家電、電力半導体やモータの熱回収だけでなく、IoTセンサやウエアラブル機器のシンプルで簡便な高性能次世代電源として、熱電変換の利用が注目されています。
本書では2015年以後の比較的新しい特許出願だけを調べ、ここ数年間の熱電変換材料の研究開発動向を特許情報から典型例を選び、性能指数ZTに取り組む材料開発の具体例を俯瞰資料にまとめています。
編集では、材料系をBiTe系材料、Si系、酸化物系、炭素系、磁性材料系など、熱電材料研究の観点から10の材料アングルに分けてガイドマップを作成し、最近の材料研究の動向を一目で俯瞰いただけます。また、ナノ粒子を分散させて熱伝導率を下げる取り組み、超格子量子効果を利用する取り組み、Siクラスレート系やハーフホイスラー、希土類合金のほか、CNT複合化やペロブスカイト系、磁性とスピンゼーベックの取り組みなど、各材料別に抄録を綴じ込んであります。
特に最近の研究動向を反映する2017年公開特許を中心に、性能指数ZTをどの様に高めようとしているのか、個々の発明について材料開発の要点を一覧に纏めてあります。
■最新の特許情報を俯瞰するパテントガイドブック
技術テーマのプランニングや技術開発において、技術者自身が最新の特許情報を的確に把握することが求められています。しかし、膨大な特許情報の中から必要な情報を抽出するには困難が伴います。そこで、特定の技術テーマにフォーカスし、俯瞰しやすいレベルにまとめたのが本シリーズ「パテントガイドブック」です。
技術者の視点で直近の特許情報から最低限必要な約100件の情報を厳選した本シリーズは、技術者が進むべき将来の方向を探る道しるべとして最適なガイドです。パテントガイドブックについてはこちらをご参照ください。
■WEB試読サービス
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熱電変換材料開発 性能指数ZTの最前線
パテントガイドブック