前回の発刊から三年を経て特許情報から「全固体」の表現が減り、全般的に後工程と関わる特許情報が増えている印象です。全固体二次電池の実用化が始まっている表れだと言えそうです。本書では、固体電解質の塗布技術に特徴がある特許情報を探し出し、ここ数年に注目されている技術観点を探りました。塗布の観点ではバインダやスラリーに関する特許情報とともに正極材や負極材、あるいは、セパレータと混合(複合)する観点の特許情報が多く見られました。最近の動向として特に注目したいのは、生産工程の課題を取り込んだ連続生産のロールプレス、電池の信頼性に関わる積層構造、周辺絶縁構造など、いわばデバイス観点の特許情報です。これらの製品化を反映した特許情報は前後の工程と密接な関連があり、見逃せない特許情報です。それだけに「全固体」が普通になり、技術的観点も徐々に絞り込まれてきているようです。企業と技術の開発の多様な観点を調べるガイドブックとして本書をご活用ください。
全固体二次電池 固体電解質の塗布技術Part2
¥88,000価格
パテントガイドブック