人工的にコンピュータなどで人間と同様の知能を実現させようする人工知能技術が注目されています。人工知能を用いることで、さまざまな産業でのビジネスが変革していくと思われます。
本書は、最近の国内特許情報から人工知能が自動車産業においてどのように用いられているのかを俯瞰しました。自動車の運転、車両状態のモニタリング、新しい自動車ビジネスの三つに大別しました。まず、発明が多く表れているのが、自動車の運転に人工知能を活用する取組みです。その中でも、人工知能の画像認識精度の高まりから、画像を用いた物体識別に関する発明の件数が群を抜いています。人間の代わりとして、さらには、高性能センサと組み合わせることで人間の能力を超える判断を行わせようとする意図がうかがわれます。ドライバの状態に合わせた運転支援や自律運転に関する発明も表れています。二つ目は、車両部品等の自動車の車両状態のモニタリングや異常検知などに人工知能を活用する取組みです。燃料消費を予測して最適なエネルギ管理や、分散型エネルギ分配システム、タイヤの磨耗状態の推定などが表れています。三つ目は、人工知能を活用した新しい自動車ビジネスの取組みです。自動車情報や走行場所の情報から適切な広告を表示する、潤滑剤の消費時期を予測して補充供給を行うなど、新たなビジネス展開がうかがえます。自動車を、単なる移動手段ではなく、ユーザーの情報端末として捉えることで、人工知能を活用したビジネス展開の応用範囲広がります。新たなビジネス展開の検討のために、ぜひ本書をご利用ください。
人工知能で変わる自動車ビジネス
¥88,000価格
パテントガイドブック