スマートインバータと呼ばれる次世代電力変換装置は、管理システムと双方向通信を行うことで、再生可能エネルギー導入量の増大による電力系統の安定化及び電力品質向上と同時に電力会社との協調を実現しています。また、インバータをネットワーク化して通信制御することによって、モータ情報のモニタリングや装置全体の稼働状況の一元管理が可能となったり、省配線化によるコストダウンやトラブル予測による予防保全にも寄与します。この先、インバータが分散化、スマート化していくためには、「通信制御の技術」が重要になります。
本書は、集中制御や自律制御、インバータ内部での通信制御などの要素技術のほか、光通信を含む無線通信に関する最近の特許情報を、技術と企業の動向探りとして調査しました。
■本書
本書では、モータ用インバータが1)管理システム、2)他のインバータ、3)電力変換システム内、4)インバータ内の機能ブロック等と通信を行う、その形態に注目して特許情報を調査しました。また、通信手段に無線通信を使用している技術は、上記形態に関する技術分類とは別に取り上げました。
【調査対象とした技術】
集中制御や自律制御、インバータ内部での通信制御などの要素技術のほか、光通信を含む無線通信に関する技術を取り上げました。通信に特徴が無いものは対象外です。また、インバータに通信機能の特徴が無く、インバータ外の通信に関する発明(たとえば、通信機能を持ったセンサの発明など)は対象外としています。
【調査対象とした期間】
2022年2月15日時点で権利が生きている登録特許と、特許庁係属中の国内公開特許を対象としました。なお実用新案は除きました。
644件を調査、250件を抽出し、7つの技術分類に整理しました。
■技術と企業の全体像を俯瞰できるダイナミックマップ
本ダイナミックマップは、タイトルテーマ技術に関する特許情報の調査結果を、技術分類ごとに分けた技術側と出願上位10社までの企業側の2軸から閲覧することができる電子版特許調査報告書です。『技術側』では出願件数推移グラフや技術の企業シェア等を掲載し、『企業側』では出願内容を技術分類ごとに分けたレーダーチャートや発明者リスト、共同出願人リスト等を掲載しています。特許調査、技術動向把握、事業経営企画のための特許調査資料としてご利用ください。ダイナミックマップについてはこちらをご参照ください。
■WEB試読サービス
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モータ用インバータの通信制御
ダイナミックマップ