金属3D積層造形は、”アディティブマニュファクチャリング(Additive Manufacturing、[通称AM])”あるいは”3Dプリンティング”と呼ばれる金属加工技術の一つです。
本技術では、切削や鋳造などの従来の技術では難しい3次元複雑形状品の加工が可能で、IoT(Internet of Things;モノのインターネット)などとの整合性が高いため、次世代の加工技術として注目されています。
金属3D積層造形には、1.他の加工法では難しい3次元複雑形状品の製造ができる。2.ラティス構造体が製造できる。3.傾斜構造・複層構造体が製造できる。4.トポロジー最適化により設計された製品が実現できる。という4つの特徴を有しています。これら、4つの特徴を活用することで、部材の軽量化による高機能化や一体化成形による製品の製造期間の大幅な短縮やコストダウンなど、多くのメリットを享受できます。
しかし、一方で造形の速度や精度、さらには大きさなどの多くの課題を抱えています。
本ダイナミックマップでは、金属3D積層造形のこれらの長所を活用したものづくり、用途など、あるいは、短所を克服するための金属造形マシン、造形方法、材料などをピックアップして、技術課題を克服するヒントの一助になる特許情報を提供します。
■調査対象技術
本レポートでは、発明の特徴が金属3D積層造形の欠点を克服する装置、方法や材料、あるいは、金属3D積層造形の利点を活かした製品についての特許情報を調査の対象としました。特に、ステップ1として市場に普及させるための共通技術である大きな造形物を精度良く、スピーディーに製造できる技術、金属粉末の物性制御など、ステップ2として新規材料で価値を高めるための材料技術に焦点を当てています。ただし、金属3D清掃造形装置の周辺技術(例えば、制御ソフトウェアなど)は対象としていません。
■調査対象特許情報
2016年から2021年1月31 日までに発行された、国内の公開特許・(再)公表特許約600件を調査しました。なお、実用新案は除きました。
金属アディティブ法3D造形技術
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