本書はナノ粒子を用いた熱伝導性樹脂材料に関する特許情報を取り上げます。ナノ粒子を用いて熱伝導を機能強化する熱伝導性複合樹脂材料です。熱伝導性樹脂材料は半導体ICや電子部品の熱伝導性パッケージだけでなく、電力用半導体トランジスタの放熱ヒートシンクや大面積太陽電池のバックシート、各種電子機器のケースや車載機器の外装などに広く利用されています。物性的にも熱伝導率が1~300 W/m・Kと広範囲であり、熱可塑・熱硬化の樹脂特性に応じて射出成型やフィルム加工など、さまざまな成型技術が適用されており、しかも、形状もリジッドな成形品から柔軟なコンパウンド接着剤まで、多様性に富んでいます。
本書では、先ず、フィラーとしてのナノ粒子とマトリクスとしての樹脂の関わりに目を配ります。そのうえで、樹脂材料の種類ごとに最新特許情報にあらわれる熱伝導性樹脂の材料技術と企業の動きを俯瞰します。
なお、本書はナノ粒子を用いる熱伝導性樹脂を主題とするので、ナノ粒子を用いない樹脂や、熱伝導性に着目していない樹脂材料、あるいは、熱伝導性無機材料(母材)は取り上げていません。
ナノ粒子を用いる熱伝導性樹脂の材料技術
¥88,000価格
パテントガイドブック